大阪でGoogle I/O Extended 報告会が有ったので行ってきました。
簡単にその報告を。
基本的にはGoogle I/O 2016に参加された方の報告会という形を取っていますが、
今回はGoogleの方が現場に二人、オンラインで一人の参加が有りました。
他の方の報告も色々盛りだくさんで面白かったのですが、やはり我々の興味は
Googleの方の直の声に集まります。
目の前で話された方の内の一人がAndroidのセッションの担当でした。
現状Android NはDeveloper Preview 3です。
それに関しての見通しの説明も有りました。

これを見せながら、4、5・・・と、Final Releaseとあと3回出るような感じの事を言っていました。
どうもこのスライドを見るとQ3にFinal Release、8~9月には出るという事でしょうかね。
すると10~12月中には正式版が出てくるという事でしょうか。
例え10~12月に正式版が出るとしても、Googleからリリースされるのか、それともあちこちの
メーカーからもリリースされるのかで大きく違いますね。
Marshmallowは2015年10月5日に正式リリースされました。
もし今年もこれと同じ流れだと、私が言っている年内に各メーカーから出てくるのは困難な感じですね。
やっぱ各メーカーからの前倒し採用は無さそう?
私は一応まだ希望は残しているのですけど・・・。
もしNも今年までと同じ流れになったら、デバッグ体制の見直しだけだったという事になりますね。
色々な説明が有ったのでちょっと頭がごちゃごちゃになっていますが、Dozeについての
説明が有りました。Nでは「頑張るDoze」と「頑張らないDoze」が入るようです。
ずっと置きっぱなしの今までのようなケースでは「頑張るDoze」で、ちょっと触ってポケットに
入れた時などは「頑張らないDoze」みたいな感じを使うみたいな感じになるようです。
ちょっと触ってちょっと置いて、すぐにまた使う時でもDozeを有効にしようということで
考え出されたもののようです。「頑張らないDoze」では電池の節約は大したことが有り
ませんが、レスポンスを重視しているのですぐに触れるようにしているようです。
また今までは電力節約の為に「WiFiが起きたら呼んでね」みたいなコールバック設定が
有ったようですが、それはバッテリーに優しくないという事で無くなるようです。
結局WiFiが起きる度に一斉にそれが呼び出され、結構バッテリー消費してしまうようで、
「意味無いやん」状態になっていたようです。これ私も問題を感じていました。
プロセッサがプアな古い端末(例えばXperia GX)でスリープを起こしたら、一斉に
メールやらSNSやらのサーバーからのプッシュの読み出しが動きだし、しばらく何も
出来なくなることが有ります。
プロセッサのパワーが有る端末では操作には支障が有りませんが、その分電力を
食っている事には変わりません。そういうわけで結局は廃止という事になったのでしょう。
もしこのコールバックを悪用(本来の目的外に利用)しているアプリは影響が有るかも知れません。
マルチウインドウの話では、フローティングウインドウを開く形で実装しているとの事。
成程、Android OSの根幹的な部分を全く触らずに、Androidが元から持っている機能だけで
新しい機能を実現するという、お手軽実装ですね。
これはiOSには絶対真似のできない実装です。iOSでマルチウインドウを実装するには
OSの根幹部分を触って新しいウインドウスタイルを仕上げる必要が有ります。
iOSの実際の実装はどうなるかは分かりませんが、Android Nではウインドウのサイズは
リアルタイムにユーザーが変化させることが可能です。またPIPもできますし、これは
アプリ側が自分で主張してPIPを開く事が出来ます。マルチウインドウはアプリが宣言して
勝手に開く事はできません。ユーザーのみがマルチウインドウを開く権利が有ります。
ちなみにPIPは小窓の事です。Youtubeアプリで下に小さく表示される事が有るアレです。
iOS9のスプリットビューは5:5と7:3で切り替えが可能です。
一方Android Nではウインドウの分かれ目がスライダーになっており、ウインドウのサイズを
ユーザーが自由なサイズに変更できます。
これは勿論サイズが変わったらOSからコールバックされてアプリ側で再描画をします。
アプリ側は、Google推奨の状況でアプリが作られていれば、アプリが勝手に合わせていくので
アプリ側は特に対応をしなくても通常は問題なく動作するようです。
勿論アプリが絶対位置や絶対サイズを決め打ちしている場合はアウトです。
ただYoutubeのような、アクティブが別のウインドウに移っても、動作し続けたいアプリの
場合にだけ、フォーカス部分の動作に関して修正が必要になるようです。
そうしなければ、フォーカスが別のウインドウに移った時点で再生が止まってしまいます。
これに関して、アプリを組む場合の注意が有りました。
Android Nのマルチウインドウは、自由サイズに変更できる柔軟さが有り、プログラムを
組む時に、必ずお作法を守り、どんなサイズにも対応できる必要が有ります。
一方iOSではウインドウはフル・3割・5割・7割と4種類有ります。
画面サイズは固定なので、それぞれの画面サイズに決め打ちして表示を書き換える
アプリも現れるでしょう。一度決めてしまったら、後からは変更できない所です。
この辺り、元々から色んな画面サイズに対応できる作りのAndroidの独壇場ですね。
それとこのAndroid Nについて話してくれた方、普段は過去のバージョンへの
サポートライブラリを書いている方でした。
新しいサポートライブラリを使用すると、割と新しいAPIを使っていても、古いバージョンの
Android OSでもきちんと動作するようになります。
今まではAPIレベル4、つまりAndfroid 1.6 (Donut)までサポートライブラリが対応して
いましたが、Nが出たらAPIレベル9に上げるようです。
つまりAndroid 1.6はようやく見捨てられ、Android 2.3 (Gingerbread)までは最新の
アプリが動作するように頑張ってサポートし続けているとの事。
そろそろIS01とかHT-03Aで最新のアプリが出来る限り動くように頑張っておられたとの事。
iOSは古い機種までOSを最新にしてサポートするというやり方でしたが、Androidの場合は、
ビルド時にサポートライブラリを使ってアプリ側で旧OSに無かったものまで対応させて
しまおうという考え方です。
どちらもいい部分と悪い部分が有り、一概にどちらが優秀とは言えないのですが、
OSによらずにサポートライブラリである程度のセキュリティーホールなどは解消されて
しまう可能性も高いです。GoogleもOSのアップデートが途切れた機種でも、出来る限り
有効に活用できるようにしたいという発想でこういったサポートライブラリが作られている
のだと思います。
他にも色々有ったのですが、何かきっかけがないと一気には思い出せません。
Android以外にも「すごい」と思った発表も色々有りました。
なかなか面白い事がたくさん聞けて良かったです。
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- 2016/06/13(月) 02:56:35|
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Xperia Tabletで、閉じれない動画(ストリーミング)アプリをFGで垂れ流しながら、
ウィンドウでブラウザでWebを閲覧するという使い方をしています。
この使い方、Xperiaスマホでも同じように便利だったので、
ネイティブでできるようになるというのはいいことだと思います。
Xperiaのウィンドウで使えるブラウザはお気に入りが共有できなかったりしたので。
- URL |
- 2016/06/13(月) 08:18:14 |
- こっそり #mQop/nM.
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