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鈴の音情報局blog

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5Gが電力を食うって記事の解説記事です・・・あれ?

5Gが電力を食うって記事の延長で。

新規格の初期は基地局が整備されていないので、ネゴで電気を食うという意見を見てこのネタで記事を
書いた方がいいかもと思い、ちょっと突っ込んで書いてみます。

因みに私も最新の基地局の設備は余り分かっていないので、誤りもあるかもしれませんが、
私がなんとなく知っている知識に恐らくこうであろうという想像を追加して書いてみます。
(というか、私ならこう設計するという適当な意見を含む(ぇw)


まず、ネゴに関して。
ネゴはnegotiation(ネゴシエーション)の略です。
端末が基地局との通信の確立をすることです。

ネゴにはアクティブ方式とパッシブ方式の二通りがあり、恐らく今は全てパッシブ方式だと思います。
アクティブ方式は端末が基地局に問い合わせて、基地局が接続可能だと返答することで接続を完了します。
パッシブ方式は基地局が定期的に信号を送信し、それを受けた端末が基地局に接続しに行くことで接続を完了します。
この二つの違いは基地局の存在を含む状態が全く不明の段階で端末が電波を発射するかどうかということです。

端末が接続していない未知の基地局に接続するにはまず探索用の電波を発射する必要があります。
初期にはそれを全力で電波を発射し、それに対する基地局の応答で電波の強度を知り、それを踏まえて
端末が発射する電波の出力を調整するということをしていたと思います。
4ケタFOMA辺りは恐らくそれをせず常に全力通信でバッテリーだだ減りだったかな?(既に記憶があいまい)

その内賢くなってきて初めは弱い電波で基地局を探し、応答がないと徐々に電波を強くして応答があるまで、
出力を上げ、それでも応答が無ければ圏外と判断するような方式に変わっていきました。
恐らく3ケタFOMA辺りからこういう方式が主流となり、現実的な電池の持ちになっていったと思われます。

ただしこれで問題が出る時が有ります。
[圏外←→圏内]を繰り返すような電波が不安定な場所ではネゴの為に弱→全力の探索が頻繁に行われます。
3G→4Gや、4G→5Gの通信方式の切り替わりの時等で、まだ新規格対応の基地局が少なく、電波の弱い場所が多い
場合には、全力探索が頻繁に起きてバッテリー消費量が上がり、ガンガン電力が消費されていきます。

そこで出てきたのがパッシブ方式です。
これは端末側は自ら電波を発射することはなく、常に電波の受信を待っています。
基地局からの接続要求の電波を受けた時のみ、その電波強度を解析してその基地局に届く出力で応答をします。
これで最小限の電力でネゴが行えるようになったのです。

またパッシブ方式でなければまずい理由が他にもあります。
それは対応帯域の数がものすごい数になってきたこと。
下手をするとドコモのように6個とか多くの帯域を持っているキャリアも有ります。
それ全てに弱から全力までの電波を発するアクティブネゴを一々行っていたらすごく電力を食います。
場合によってはその場所では基地局が無い帯域にネゴを試みる可能性も出てきて、やっと探し当てた
帯域が後の方で見つけるようなことになれば電力の無駄遣いもいい所です。

なので今はパッシブ方式でなければ現実的に携帯端末は作れないと言える状況になっています。
しかしながらパッシブ方式でも電波の受信&解析の為に、FFT演算等のとんでもない
計算量を回し続けないといけないのでそれはそれで工夫は必要だとは思います。
最近の通信はMIMOも有りますし、更に倍々で膨大な計算量になるので尚更大変です。
それでも各帯域に電波を発射しないといけないよりは電力の節約にはなるのです。

これがネゴに関しての必要電力の考え方の基礎部分です。

基地局が細かく打たれるようになり、対応するべき帯域も増え、ハンドオーバーが非常に頻繁に
行われるようになったことも更にパッシブ方式である必要性を後押ししています。
無策に色んな電波を発射して探っていくよりも、対応すべき電波を基地局が常に「これだけの帯域に対応しているから
この帯域の優先順位で接続して」と受信強度を含めて教えてくれる方が素早く省電力にハンドオーバーするにも有利です。
電力問題だけではなく、現在ではほぼ必須の技術がパッシブ方式のネゴだと言えるかもしれません。



次は通信時の電力について。
これは実際にこうだという確実な知識があるわけではなく、一般的な電波の知識というか、
そちらも加味して書いています。当然ながら誤った知識もあるかもですので、その場合は
こっそりでも公にでも教えて頂ければそれに合わせて記事を修正します。
(文章の流れで変更が面倒な場合、脚注を付けて変更部を付け足しで挿入するだけかもw)


電波を発射する時の消費電力は、帯域の広さと周波数が影響してくると理解しています。
5Gで使う帯域は4Gよりも比較的高い周波数帯域に移行しているので、まずは周波数の違いで
4Gよりも電力を必要とします。その代わり周波数が高い帯域だと乗せられる情報量も増えます。
(高周波数の帯域程高速通信に有利ではある)

そして帯域の広さ。
4Gは1CCの帯域幅が20MHz幅が基本単位で、広帯域化するには20MHz幅×複数ブロックで帯域を広げます。
あくまでも(MAX)20MHz幅×ブロック数でしか扱えませんので、同じ帯域内で40MHz幅、60MHz幅を使うには、
同帯域内でCAしているようなイメージで帯域を利用します。

auの5GはFR1 n77の3.7-3.8GHz (100MHz幅)から整備が始まっています。
さらにauだけがn77で2ブロック割当たっており、4.0-4.1GHzも割当たっていますがこちらは後から整備するようです。
ドコモになんちゃって5Gと言われた4Gの帯域の置き換えはどの帯域の事なんでしょうか?
それに関しては情報は有りませんでした。
どうやらまずはn77 3.7-3.8GHzの整備のようにおもわれます。

4Gの1CCのMAXが20MHz幅なのですが、5Gは1CCのMAXが100MHz幅まであるのです。
日本国内では現在n257(26.50–29.50GHz)の帯域で、各キャリアに400MHzが割り当てられているので
100MHz×4CAで400MHz幅の通信が可能となっています。
4Gの帯域なんて5G向け帯域のFR2 n257のミリ波帯域ならそれ一つで4Gの帯域を超えてしまいます。
FR1 n77のサブ6帯域でも各キャリアごとに100MHz幅×2または100MHz幅×1の帯域が割り当てられており、
2波割り当てられているauはそれだけでも4GのMAXを超える帯域を実現することが出来ます。

でもよくよく考えると、FR2のミリ波なんてドコモがまだ初めてミニミニエリアしかありませんし、
KDDIなんていつFR2を整備するんだよって感じですよね。



先日のKDDIの高橋社長の話で5Gだと電力を食うからバックグラウンド時は4Gに落とすと言っていた件、
4Gに落とさなくてもいいと思いません?私は何となくそんな気がしてきました。

4Gと5Gの演算部や電波の出力自体で電力消費が大幅に違うのなら4Gに落とす意味が有ると思います。
しかしその部分では恐らく周波数帯域が同じか近いなら4Gも5Gも大して電力消費は違わないと私は考えています。
ああ、iPhoneが採用している5Gのチップが4Gの処理に比べて電力が爆食いなら話は違いますけどね。
私は大して違わないと解釈してこの後の話を進めます。

4Gと5Gの電力消費の違いは、FR2のミリ波などの高周波帯域や100MHz幅、400MHz幅のワイドバンドが割当たって
いることでそれを全力で使うと高速のアクセスが可能である裏返しに高消費電力なのだろうと私は考えています。


4Gに落とすとブロックサイズが5GのMAX 100MHzから4GのMAX 20MHz幅に狭まることで、1CC辺りの帯域が狭くなります。
よってデータ量が少ないなら消費電力が少なくなるのですが、しかし5Gでも1CCを全力の100MHz幅を利用しないで、
4Gと同じ20MHzとかに狭くすれば4Gと同程度に電力消費が抑えられるのではと思うのです。

しかも5Gのままだと4Gに落とす為の再ネゴ分の電力が抑えられます。
ネゴしなおす分の時間と電力が節約できるのは大きいと思います。

恐らくわざわざ4Gに落とすのは、ベースバンド部を無改造のノーマルのまま運用する為の苦肉の策だと私は考えています。
4Gに落としてCA無しのモードで運用すれば必ずMAXは20MHzで抑えられますよね。
あれ?でもCA無しで運用する為に結局ベースバンド部でバックグラウンド運用のフラグを見てCA無しで1CC運用すると
判断しないといけないのでは?だったらそのフラグを5Gで見るようにしてフラグが立っていれば5GでMAX 20MHz幅に
制限すれば4Gの時とほぼ同じ電力で済むと私は思うのですけど・・・何か見落としているかな?

しかも5Gではデータパス用のサブキャリア間隔が15kHz(1ms)、30kHz(0.5ms)、60kHz(0.25ms)、120kHz(0.125ms)の
4種類が利用できるのです。ちなみに4Gは15kHz(1ms)のみ。
データ量が少ないと5Gの方が4Gの1ms固定より通信時間を短く取れるのです。
4Gで1msが5Gでは0.125msとなり、8分の1の通信時間で済ませられるので電力も8分の1で済みますね。
同じ20MHz幅の通信なら、5Gの方が通信時間が短くできる分省電力になる疑惑が発生・・・。

つまりACK/NACKみたいなハンドシェークの為のパケットなら、120kHzの1スロットのみの送信・受信で済むわけで、
OSI参照モデルの各層での動きを知っていれば、結構細かいパケットが飛ぶことが理解できると思います。
なのでより短い時間で電波の発射が完了する可能性の高い5Gの方が電力的にかえって有利な気がしています。
(自分で先の記事の否定をし始める自爆w)

それと更にFR2のみですがネゴの為に240kHz(0.0625ms)というモードが有り、ネゴが素早くより短い時間で完了する
ことが出来るモードが使えます。ドコモがFR2 n257の帯域を「フル5Gだ、FR1のなんちゃって5Gは・・・」というのは、
FR2の240kHzのネゴが使えないことで遅延がFR2よりも大きいことを武器にして言っているのだと思います。
5Gなら全ての帯域で遅延が同じと思っていましたが、どうやらそういうわけでもなさそうです。
(それでもFR1でも60kHz(0.25ms)は使えるので4Gに比べて十分速いし、FR1とFR2のネゴでそこまで極端な体感差が
あるとも思えませんけどね→ドコモの「なんちゃって5G」発言はFR1の事なら今でも言い過ぎだと今でも思ってる)


で・・・思うのですけど、もしかしてKDDIのキャリアの人って色んな層の通信内容をあまり知らない物理層の
電波組の技術者が、電波の都合の理屈のみで最適化をかけたとかじゃないですよね?
だってどう考えても5Gのまま工夫を入れていった方が総合的には省電力に出来そうじゃないですか。

もちろんストレートな5Gのままでは5Gの方がガバ食いになる可能性は否定できません。
でもバックグラウンドモードで5Gの特性を生かした最適化をかけた方が恐らくわざわざ4Gに接続しなおすより
省電力に出来る可能性が高いとしか思えません。どっちかというとキャリアよりも端末のベースバンド部分を
作っている技術者が最適化をした方がいい結果が出るような気もしてきた模様・・・。
(いよいよキャリアによる最適化を否定し始めるw)

あれ?iPhoneって・・・アップルって・・・端末を作っているメーカーですよね?あれ?ww



そんなわけで、自分で5Gは「電力を食う」って記事を書き始めながら、実は5Gは電力を4Gよりも食わなく出来るかもという
落ちに導いてしまい、もう自分でもどうしていいのか分からなくなり、全体をそれに合わせて書き換える気力もないので、
めちゃくちゃにしたまま終わることにします(;´Д`)

まあ、読んだ方には5Gの大まかな技術の参考程度にはなると信じて・・・。





といいつつ、もう少し。

ええ、過去にも突っ込んだ内容の記事を色々調べながら書いていて、正反対の結論にたどり着いて非常に困った
事が何度か有りました。今回は「5Gってめっちゃよくできてるやん」と感心することが多く、色々困った次第です。
4Gのあかんところをきちんと細かくカバーしている感じ。

5Gの規格とは別の話ですが、電波の帯域の整備姿勢で(恐らく総務省が)4Gのアホな割り当てを非常に反省して
いると思われる所が5Gに反映されていること等、色々色々本当に色々確認できました。

多分このネタでさらに記事を書くつもり。
多分ね。(飽きたり忘れてなかったらw)

関連記事
  1. 2020/10/18(日) 23:20:54|
  2. 携帯
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
<<キャリアの理屈でバンド”名”が分断されていた4G迄、5Gは整理すべきところはきちんと整理をし始めた | ホーム | iPhone 12の5G通信は電力バカ食いとKDDIの高橋誠社長がバラしてしまう>>

コメント

auがsub6に割り当てようとする周波数帯はBAND3(1.7~1.8GHz)帯のような気がします。
・auにとってBAND3はエリアを新規構築しないといけない周波数帯
・SoftBankと5G基地局共同運用するのにSoftBankが持ってるAND3帯を当て込める
・だったらBAND3は5G用で構築整備しちゃえばSoftBankの基地局も使えて(゚д゚)ウマー
てな感じで。

auはSoftBankとは別のベクトルで基地局に金かけないし。
  1. URL |
  2. 2020/10/19(月) 00:40:11 |
  3. にいくら #mQop/nM.
  4. [ 編集]

>にいくらさん
正直auは4G置き換え帯域の事については何も情報を出してくれませんもんね。
公式にはFR1使用の”表向き”の情報のこれしかありませんし。
https://www.au.com/mobile/area/5g/
なるど、ソフトバンクとの共同運用を考えるとそうなる可能性は高いですね。
ソフトバンクは世界共通バンドをたくさん抱える身になったので、B3ぐらい5Gの為に開放する余裕もあるでしょうし。

au向けのB3は20MHz幅で1710.0~1730.0 MHz/1805.0~1825.0 MHzが割当たっていますね。
確かにここだと世界バンドだし、ほぼ未使用でしょうから都合はいいかも。
でもこの帯域で5Gを始めるなら、元から20MHz幅の帯域ですから、
ますますバッテリー節約の為の5G→4Gキックダウンの必要性が感じないですね。
4Gに落とすと15kHz(1ms)でしかアクセスできないところを、5Gのままだったら電波発射の時間を
60kHz(0.25ms)で済ませられる通信も少なくないでしょうし。
  1. URL |
  2. 2020/10/19(月) 19:40:40 |
  3. #GpEwlVdw
  4. [ 編集]

auの5Gですが、iPhone12+5G戦略というitmediaの記事に載ってました。

https://www.google.com/amp/s/www.itmedia.co.jp/mobile/amp/2010/19/news068.html

BAND1/BAND3/BAND28/BAND42の5G転用を考えているようです。
SoftBankと被るとこはあとBAND11ですが、そっちはLTE(iPhone専用)として残すようです。

BAND28で広域サポート、BAND1/3/42で都市部と高トラフィック地域サポートという目論見でしょうか?
  1. URL |
  2. 2020/10/20(火) 17:29:08 |
  3. にいくら #mQop/nM.
  4. [ 編集]

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